ファスティングと発酵食の相性|体をリセットする食の知恵
ファスティングは“リセットの時間”
私自身、体が重いな、なんとなく不調が続くなと感じた時に取り入れているのがファスティング(断食)です。
食べない時間を作ることで、胃腸を休め、溜まっていた老廃物を流し出す。
まさに、体の中をいったん“リセット”する時間。
でも、ただ食べないだけでは意味がありません。
断食期が終わって、元の食事に戻していく回復期で「どんな食で体を戻すか」がとても大切なのです。
そこで欠かせないのが、発酵食品。
発酵食がファスティングをサポートする理由
ファスティング中や回復期は、消化の負担が少なく、栄養を吸収しやすい食材が理想です。
発酵食品はその両方を叶えてくれる存在。
発酵の過程で、酵素や乳酸菌が栄養を分解してくれるため、体に負担をかけずにスッと吸収されます。
しかも、腸内環境を整え、デトックスをサポートする働きまで。
私はファスティング明けの食事で必ず
・塩麹で漬けた野菜のスープ
・具無し味噌汁
・発酵玄米のおかゆ
を取り入れるようにしています。
これらはどれも体を温め、内臓を優しくいたわるメニュー。
[発酵玄米で体の中から整える]の記事でも書きましたが、発酵玄米は白米よりも栄養価が高く、消化がゆるやかなので回復食にもぴったりです。
ファスティングの目的は「削る」より「整える」
ダイエット目的でファスティングをする人も多いです。
でも私が大切にしているのは“内臓の休息”や“味覚のリセット”
余分なものを手放し、細胞のひとつひとつを目覚めさせるようなイメージです。
食べ過ぎや添加物、ストレスによって働きが鈍っていた腸や肝臓が
“やっと休める時間をもらえた”と喜んでいるように感じます。
そして再び食事を戻す時、発酵食がその橋渡し役になるんです。
味噌や塩麹、甘酒などの自然な発酵の力が、体の内側を優しく起こし、整えてくれます。
無添加で整える、やさしい回復食
また、ファスティング後に市販の調味料や加工品を使ってしまうと、せっかくリセットした体に負担をかけてしまうこともあります。
だから私は、無添加の調味料や自家製の発酵調味料を使うようにしています。
[手作り味噌のすすめ]の記事でも書いたように、味噌を自分で仕込むと、
“発酵の進み具合”まで体で感じられるようになります。
その発酵のエネルギーが、まるで体に染み渡るように穏やかに整えてくれるのです。
体が軽くなると、心も整う
ファスティングをすると体が軽くなるだけではありません。
心まですっきりするという声を多く聞きます。
私もそうで、頭の中が静かになり、感覚が研ぎ澄まされるような感覚になります。
それはきっと、腸内環境が整うことで“心の余白”が生まれるから。
食事を整えることは、心を整えること。
発酵食は、そのための最もやさしいツールだと思います。
発酵とファスティングの共通点
実は、発酵とファスティングには共通点があります。
どちらも“余分を削ぎ落とし、本来の力を引き出す”ということ。
発酵食品は、素材の中に眠る旨味や栄養を引き出します。
そしてファスティングは、体の中に眠る生命力を引き出す。
ですので両方を組み合わせることで、自然のリズムに沿った生き方ができるのです。
おわりに
「体をリセットしたい」「心を整えたい」と思った時、
無理をせず、自分のペースで始めてみてください。
1日だけのプチファスティングでもいい。
1食抜くだけでもいい。
発酵の力を借りながら、内側から整える時間を作ることで、
きっと体も心もやわらかく変わっていきます。
ファスティングを定期的に行っている方は次のファスティングでは、ぜひ発酵食との組み合わせを試してみてください。
きっと、“軽さ”の中に“満たされる感覚”を感じられるはずです。
ところで私は、ファスティングの指導も行っています。
カウンセリングも行っていますのでお気軽にお声かけ下さいね。
→ ファスティングマイスター学院 「効果が出るファスティングの頻度は?断食の正しいやり方」


