健康のために生きるんじゃない|人生を楽しむために大切な食生活のバランス

先日、カフェに来られたお客様との会話の中で、私が「ファスティング中以外は、ほぼ一年中お酒を飲んでいます」と話したときのことです。

すると、お客様から「お酒なんか飲んだらいけんって言われると思った」と言われました。

発酵カフェを営み、食や健康についてお伝えしている私に対して「お酒はダメ」「添加物もダメ」「毎日きちんと手料理をしなければいけない」
といった厳しい考えを持っているように見えていたのかもしれません。

けれど、私は健康になるために生きているわけではありません。

好きなものを食べ、好きな人とお酒を飲み
好きなときに行きたいところへ行き、やりたいことを楽しむ。
それを叶えるために健康でいたいと思っています。

今回は、私が大切にしている食生活のバランスと、発酵カフェ ブランシェに込めている思いについてお話しします。

健康は、人生を楽しむための土台

健康になることが人生の目的ではありません

健康を意識し始めると「あれは食べてはいけない」「これも体によくない」と、我慢することが増えてしまう場合があります。

もちろん、日頃から何を食べるかを意識することは大切です。

だけど、健康になることだけが人生の目的になり、食べる楽しみや人と過ごす時間まで失ってしまったら、少し違うような気がします。
私が健康でいたいと思うのは、健康そのものが目的ではないからです。

家族みんなが元気で、好きな人と行きたいところへ行く。
そして、遠足の前夜のように明日が楽しみで、朝起きることにワクワクする。

私自身がそんな人生を送りたいし、周りの方にもそんな毎日を送ってほしいと思っています。

私にとって晩酌も楽しみの一つ

私は、ファスティング中以外はほぼ一年中お酒を飲んでいます。

お酒を飲まないほうが体への負担は少ないのかもしれません。
それでも私にとって、帰宅し、指定席に腰掛けてプシュッと始める晩酌は、一日の終わりにホッとできる楽しみの一つなのです。

健康のために好きなことをすべて我慢するのではなく、自分が大切にしたい楽しみも残しておく。
そのために、日頃の食事や過ごし方には気をつけています。

「食や健康について伝えている人だから、何でも完璧にしている」と思われることがあります。
でも実際は、日々の暮らしの中で自分なりのバランスを考えながら生活しています。

我慢ばかりでは長く続きません

何かを「絶対に食べてはいけない」と決めてしまうと、食べたときに罪悪感を持つことがあります。
誰かと一緒に食事をしていても、材料や添加物ばかりが気になり、心から楽しめなくなってしまいます。

食事は体をつくるものであると同時に、家族や友人と過ごす時間でもあります。
感謝したり、季節を感じたり、心を満たしてくれるもの。

食について知ることは大切ですが、その知識で自分や周りの人を苦しめないことも大切だと思っています。

▶関連記事:「体にいい」を手放すと楽になる|食事の考え方

完璧を目指さない、私の食生活のルール

帰宅が夜8時を過ぎたら買って帰る

「市販のお弁当なんて食べるんですか?」
「ファストフードを食べることもあるんですね」
そのように言われることもあります。

私も市販のお弁当を食べたり、ときにはファストフードを利用したりすることもあるのです。
先日、実際に特集番組で見たモスバーガーが美味しそうで、数年ぶりに買って食べました。
美味しかったです。

私は自分の中で帰宅が夜8時を過ぎる日は、無理に作らず買って帰ってもOKと決めています。

遅い時間に帰宅して、それから料理と後片づけまで頑張ると、食事も眠る時間も遅くなり、疲れが残ってしまいます。
何が何でも手料理にしようとして、心や体に無理をさせることが、必ずしもよいとは限りません。
その日の体力や時間を優先して、買って帰るという選択をしています。

ただし、それが続かないようにする

市販のお弁当やファストフードを一度食べたからといって、それまでの食生活がすべて無駄になるわけではありません。
ただし、それが何日も続き、いつの間にか普段の食生活になってしまわないように気をつけています。

遅くなった日は無理をしない。
けれど翌日からは、いつもの食事に戻す。
一度の食事だけを見て良い、悪いと判断するのではなく、生活全体を見るようにしています。

完璧に守ることよりも、乱れた状態をそのまま続けないこと。
これが、私のルールです。

▶関連記事:忙しい毎日でも整う食事|続けるための工夫

知らずに選ぶのと、知って選ぶのは違う

私は、添加物を絶対に食べてはいけないとは思っていません。
山籠もりして自給自足でもしていない限り、現実的に無理なことです。
また、毎日必ず手間暇かけた手料理にしなければならないとも考えていません。

ただ、何が使われているのかを知らないまま選び続けることと、内容を知ったうえで「今日はこれを選ぶ」と決めることは違うと思っています。
忙しい日や疲れている日、外出先など、その日の事情は人それぞれです。

食についての知識があれば、市販品を買うときに原材料表示を見て
いくつかの商品を比べたり、次の食事からいつもの食生活へ戻したりできます。

食の知識は、自分を縛るためのものではありません。

そのときの状況に合わせて、自分で選べるようになるためのものです。

発酵カフェ ブランシェに込めている思い

食生活について知るきっかけをつくりたい

今は便利な食品が増え、忙しい日でも簡単に食事ができるようになりました。
その一方で、私たちは食品に何が使われ、どのように作られているのかを知らないまま、口にすることが増えています。

加工食品や市販のお弁当に頼ること自体が悪いのではありません。
ただ、それが毎日のように続くと、知らないうちに同じような食品ばかりを選んだり、食生活が偏ったりすることがあります。

忙しい現代の暮らしの中で、便利なものをすべて手放すのは現実的ではありません。
だからこそ、まずは知ることが大切だと考えています。

▶関連記事:発芽発酵玄米と味噌汁、そして野菜。毎日でも食べたい“整うごはん”

「食べてはいけない」と押しつけたいわけではありません

福岡県中間市にある発酵カフェ ブランシェでは
小麦粉・白砂糖・卵・乳製品を一切使わないランチをご提供しています。

伝統製法の調味料や、自家製の麹調味料、発酵食品を使っているのも、私なりに大切にしていることの一つです。
しかし「皆さんも同じ食生活をしてください」と押しつけたいわけではありません。

カフェでの食事や会話を通して
「こんな調味料があるんだ」
「いつも食べているものには、何が入っているんだろう」
「次に買うときは、少し原材料を見てみようかな」

そんな小さなきっかけを持ち帰っていただけたらと思っています。

会話の中でお伝えした自家製調味料を「作ってみました!」と言っていただいたりすると、とても嬉しいです。
食のリテラシーを高めるということは、難しい知識をたくさん覚えることではありません。
何を選ぶかを人任せにせず、自分や家族のために考え、自分で選べるようになることだと思います。

すべてはバランス、中庸の精神

体によいといわれるものでも、それだけに偏ってしまえば、当然、食生活のバランスが崩れます。

反対に「一度食べてしまったから、もうどうでもいい」と諦める必要もありません。
私たちの体には、不要なものを体外へ排出する働きも備わっています。

厳しく制限しすぎず、かといって無関心にもならない。
無理をして完璧を目指すのではなく、自分の暮らしの中で続けられるところを探していく。

私が大切にしているのは、どちらか一方に偏りすぎない中庸の精神です。

お酒を飲む日もあります。
市販のお弁当を買うこともあります。
ファストフードを食べることもあります。
でも、それが続かないように、またいつもの食事へ戻します。

健康のために生きるのではなく、人生を楽しむために健康でいる。
食の勉強を始めた頃、食べることが怖くなった時がありました。
でも今は、知識を持ったうえで、自分に合う食生活のバランスを見つけています。

あなたにとって、人生の楽しみや生きがい、大切にしたいことは何ですか?
それをこれからも続けていくために、食について知り、自分で選ぶ力を少しずつ育ててみませんか?

発酵カフェ ブランシェが、皆さんにとって食について知り、自分や家族のこれからを考えるきっかけになる場所であれたらと思っています。

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