田植えの季節に体を整える|芒種と現代人の暮らし
6月に入り、田んぼに水が張られ始めました。
この時期になると、車を走らせていても、田植えの風景を見かけることが増えてきます。
水が入った田んぼ。
雨の匂い。
カエルの声。
昔の人たちは、こうした自然の流れを見ながら暮らしていました。
6月5~6日は、24節気でいう「芒種(ぼうしゅ)」です。
芒種とは、稲や麦など“穂の出る植物の種をまく頃”という意味があります。
自然界では、植物が勢いよく育ち始める時期。
そして実は、人の体も自然の影響を受けながら生きています。
■ 自然界で起きていることは体の中でも起きている
この時期は雨が増え、湿気も一気に高くなります。
空気中に水分が増えるように、体の中にも余分な水分が溜まりやすくなると言われています。
すると、
・むくみ
・だるさ
・胃の重さ
・頭の重さ
・食欲低下
などが起こりやすくなります。
特に胃腸は湿気の影響を受けやすく、「食べることで疲れる」感覚が出やすい時期でもあります。
自然界で起きていることは、体の中でも起きている。
そう考えると、この時期に体が重たく感じるのも不思議ではありません。
■ 本来は“巡る季節”
芒種は、本来“巡る”季節です。
田んぼに水が入り、植物は一気に成長し始めます。
人の体も本来は、汗をかき、動き、巡り始める時期だと言われています。
でも現代人はどうでしょうか。
冷房の効いた部屋。
運動不足。
スマホやパソコンを見る時間。
冷たい飲み物。
便利になった反面、体を巡らせる機会が減っています。
本来、外へ向かう季節なのに、体は内側にこもったまま。
そのズレが、重だるさにつながることもあります。
■ 「頑張りすぎ」が巡りを止める
現代人は、常に頭を使っています。
仕事、SNS、人間関係、情報。
休んでいるつもりでも、脳はずっと働き続けています。
さらに、
・食べすぎ
・寝不足
・ストレス
・冷たいものの摂りすぎ
こうしたことが重なると、体はどんどん巡れなくなっていきます。
だからこそ、この時期は“足す”より“減らす”ことも大切です。
詰め込みすぎず、余分なものを減らす。
それが、芒種の時期の整え方なのかもしれません。
■ 香りのある食材が助けになる
薬膳では、この時期は香りのある食材がおすすめと言われています。
例えば、
・大葉
・みょうが
・生姜
・ネギ
・梅
など。
香りのある食材は、湿気で重たくなりやすい体をスッキリさせる助けになると言われています。
特に、生姜や大葉は、冷たいものが増えやすいこの時期にも取り入れやすい食材です。
■ 発酵食は“無理なく整える”知恵
昔の日本には、季節に合わせた保存食の知恵がたくさんありました。
味噌、ぬか漬け、塩麹。
発酵食品は、冷蔵庫がなかった時代から受け継がれてきた知恵でもあります。
発酵食品は、胃腸への負担を減らしながら、日々の食事を整える助けになります。
例えば、きゅうり、大葉、みょうがを塩麹で和えるだけでも、この時期に食べやすい一品になります。
忙しい日でも、こうした“すぐ食べられるもの”があるだけで、食事はかなりラクになります。
▶関連記事:家族の健康を守る台所づくり|無理なく続く食の整え方
■ 冷たいものが増える季節
暑くなり始めると、冷たい飲み物や冷たい麺類が増えてきます。
でも、胃腸が冷えると消化の力は落ちやすくなります。
特に湿気の多いこの時期は、胃腸も疲れやすいため、冷たいものが続くとさらに重だるさにつながることがあります。
だからこそ
・味噌汁
・温かいスープ
・白湯
などを少し意識するだけでも、体はラクになります。
■ 季節に合わせると体はラクになる
現代は、季節を感じなくても暮らせる時代です。
でも、体はちゃんと自然の影響を受けています。
だからこそ、少しだけ自然に合わせる。
それだけでも、体は変わっていきます。
・少し歩く
・湯船につかる
・旬のものを食べる
・温かいものを取り入れる
そんな小さなことで十分です。
■ 完璧じゃなくていい
「健康のために頑張らなきゃ」と思うほど、逆に疲れてしまうこともあります。
全部手作りじゃなくてもいい。
疲れている日はシンプルな食事でもいい。
大切なのは、無理をしすぎないこと。
昔の人たちは、季節に逆らわず暮らしていました。
現代の私たちも、少しだけ自然の流れに合わせてみる。
それだけでも、体はちゃんと応えてくれるのかもしれません。
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